〜セフィロスの手記〜
* * *
オレは変わらずここで過ごしている。
オレに良く似た三人と、古代種のエアリス。
エアリスとは、ずっと昔神羅ビルで面識があった。
今のエアリスと良く似た母親がいつも隣にいたのを覚えている。
向こうはオレを覚えていないと思うが、
オレのほうは、ガスト博士の子供だということでよく知っていた。
オレに良く似た三兄弟は・・・…はっきり言って、知らん。
なんとなく知っているような気もするのだが、どういう奴らだか思い出せない。
オレに兄弟はいないと思うのだが。
・・・息子?それこそありえん話だ。
以前アンジールに、「お前は思い込みが激しいから、
確実じゃないこと以外深く考えるのをやめろ。ロクなことがない」と
言われたことがある。聞いた時は腹が立ったが、今思うと確かにそうだ。
ここは、奴の忠告に従っておくことにしよう。
そういえば、アンジール達はどうしているんだろう。
昔のことはともかく、今のことだ。
今日、エアリスとカダージュが買い物に行ってきた。
全員分の服を買ってきたようだ。それはいい。が───
何故オレのパジャマが↑これなんだ?
ステテコパンツというものらしい。
オレに似合うと思ったのか?それとも嫌がらせか?
二人に問いただしたところ、
これしかサイズの合うものが無かった、とのことだ。
・・・まあ、それは仕方が無い。認めよう。
オレの身長に合う服は普通売っていない。
しかし・・・これはないだろう・・・。
・・・他に服が無いから着るが。
慣れれば、割と身軽でいいかもしれない。
三兄弟のヤズーが、最近エレキギターに夢中だ。
飲み込みがはやく、中々聴かせてくれる。周りの評判も良いようだ。
だが、オレが寝ている時だろうとお構いなく騒ぎ出すのはどうかと思う。
(寝室の隣が↓の部屋なので、騒音が直接響くんだ)
注意しに言ったのだが、皆が楽しそうにしていたので怒れなかった。
しかし、こいつもギターを覚えてから、『ソロはつまらない』とかいう理由で
他の兄弟と一緒にいることが多くなった。
そのおかげなのか、今までは食事の時間もバラバラだったのだが、
最近は皆で同じ時間に食べることが多い。
・・・なかなかいいものだ。
カダージュは相変わらずよくおかわりをする。
あれだけ食べるのに、細すぎるぐらい細いままだ。
不思議なものだな。
長男?のロッズとかいう奴は、正直たまにうっとうしい。
オレが何をしていようとお構いなしに「遊ぼう」コールだ。
それを断ると、後ろをずっとついてくる。遊ぶ口実探しか?
オレの隙でも狙っているのだろうか。
その間は、オレが風呂に入ろうとしても
当然のようについてくる。
なにがしたいのかよくわからん奴だ・・・。
ロッズ 「母さん、おやすみ〜!」
エアリス 「うん、おやすみ。」
カダージュ 「ぐ〜・・・」
ヤズー 「Zzz・・・楽しいなぁ、ぉぃ・・・Zzz・・・」
セフィロス 「ん、奴らはもう寝たのか。今日は随分早いな。」
エアリス 「明日はクラウドが来るから、ね。楽しみにしてるんだよ。
あれ?セフィロス、何書いてるの〜?
もしかして、日記?うわ〜、らしくな〜い!」
セフィロス 「ち、ちがう。・・・─オレももう寝るぞ。」
クラウド君が、やって来る。